オタク系高卒サラリーマンが株でブルーカラー脱出を目指す!

オタク系高卒サラリーマンがバリュー投資で資産運用して、30歳までにブルーカラーからの脱出を目指す!! ジョン・ネフ、ベンジャミン・グレアムに倣った資産バリュー投資・収益バリュー投資を軸にして、割安に放置されている株を狙っていきます。

*

スカイマーク破綻から学ぶ。~キャッシュフローの重要性+α~

   


飛行機_スカイマーク

昨日の記事に書いたことなので、有言実行します←
ということで今日はタイトルの通り、スカイマークの破綻から学んだこと思ったことに関してをつらつらと書き述べていこうと思います。

事の始まり


2015年1月28日の夜、仕事も終わりいつも通りにパソコンのスリープモードを解除し、毎日のようにやっている資産残高の推移などをExcelに打ち込んで「うわ~、今月も糞みたいな成績やなぁ……w」と周りの成績と自分の成績を比較して自虐的な感情に浸った後、いつものようにTwitterを確認してみると、なんだかいつもと様子がおかしい。

いつもは、やれ「この銘柄で儲かった」やら「この銘柄が良い」などという、相場の堅調さを反映するように景気のいい話題で盛り上がっているTwitterが、何故だか沈痛な雰囲気を伴っていた。

タイムラインには

スカイマークが民事再生法を申請

……と書かれていた。

ニュースの内容


タイムラインのリンクからニュース記事に飛ぶ。
まず、社長が退任して新社長がどうのこうのとかいうどうでもいい事を読み飛ばし、破綻理由についての説明を読んでみる。
曰く、資金繰りが苦しくなり民事再生法を申請したとの事。

「……あれ? この銘柄ってそんなに危うい銘柄だったの?」、それが第一印象だった。
自分は基本的にTwitterや個人投資家に人気な銘柄は嫌い(というか無視している状態)なので、スカイマークに関しても例外では無く、去年の12月にインバウンド関連として話題に上がった時点で既に個人的無視リストに入れていた。
故に、会社の状態がどうだとかそういうのは全く調べず「個人投資家に人気な好業績株なんやろうなぁ……」程度の認識だったので、今回の破綻は寝耳に水だった。

四季報の確認


ニュースを読んで資金繰りがおかしくなったことは分かったので、とりあえずスカイマークの四季報を読むためにGMOクリック証券にログインする。
で、四季報を見てみた。

まず、業績見通しを見る。見出しが【大赤字】、なんか予想(好業績株)とはだいぶ違いようである。
次に業績欄を見る。「……なんじゃこりゃw 業績ガタガタなのかよ……w」、売上はともかく利益が酷過ぎて苦笑した。
続いて財務欄の確認。「自己資本比率が50%程度で、有利子負債は0、利益余剰金も110億ある……ここは問題ないよなぁ。」

で、最後にキャッシュフローの確認。
「……2年連続で営業CFがしょぼくて、投資がその数十倍、且つ、現金が減っとる……あっ……(察し)」
「……うん、こりゃあそうなるわな。」
結論は出た。確かに資金繰り《キャッシュフロー》が詰んでいたのである。

一応、有価証券報告書も確認する


もう結論は出たが、一応、過去のIR(というか有価証券報告書)を読むためにスカイマークのホームページに飛ぶ。
……IRに飛ぶページがファーストビューで見当たらない。

「なんだよ、まんだらけと一緒かよ←」
不親切すぎるホームページにまんだらけと同じ匂いを感じつつスクロールすると、下の方にちょこんと《IR情報》という文字を見つけたのでクリックする。

「……うん、有価証券報告書へのリンクないわ。」
不親切である。(まぁ、自分の保有銘柄でも有価証券報告書リンクが無い(見つけ辛い)会社はあるのでこれは別にいいが……)

株主プロ 【 スカイマーク (9204) 有価証券報告書一覧ページ 】

ということで安定の【株主プロ】さんにお願いする。いつもお世話になっています。

とりあえず、第18期の有価証券報告書に目を通す。

……2ページ目の【業績の概況】の項で、いきなり目が留まる。
「第16期からおかしくなってるな……w」第16期のキャッシュフローをみて苦笑。
営業CFが93億のプラスに対して、投資CFが131億のマイナス、そして財務CFが175億円のプラス。だいぶ大きな勝負に出たようだ。(この時、現金は300億。余裕はある。)

で、次の期からは……終わっていた。

【第17期】
収益はかろうじて伸びたが経常益・純利益が半減、営業CFも10億円まで落ち込んでいた。なのに投資CFが100億のマイナス、現金は70億も減少した。(現金が230億になる。まだ大丈夫だ。)

【第18期】
収益はヨコヨコ、経常益・純利益は赤字に転落した。営業CFはたったの3億円だった。なのに投資CFが前期よりも多い130億のマイナス、現金は160億減少した。(現金は70億になった。そろそろヤバい。)

……最後に、第19期第2四半期報告書で今年中間時点でのキャッシュフローを確認する。

【第19期中間】
収益はヨコヨコ、経常益・純利益は赤字に転落した。営業CFもマイナスに転落(-1億)。なのに投資CFは18億のマイナス、現金は25億減少した。(現金は45億に。だめみたいですね。)

……やっぱり、資金繰りが明らかに詰んでいたようだ。
とりあえず、Twitterで呟いてみた。

いつもよりお気に入り登録される件数が多かった。
流石はホットなニュースである。(まぁ、周りの方からしたらたった3件程度のお気に入りで何言ってんだwって笑われるでしょうが……)

学んだこと

1.キャッシュフローの重要性

上の書き方は疲れたのでこれからはいつも通りに書きます←
さて、今回の事例から学んだことですが、まず1つ目は【キャッシュフローの重要性】ですね。 今回の事例では、これが一番重要です。

基本的な事ですが銘柄に投資を行うときは、まず四季報を確認。
そこで業績トピックス・業績・財務欄、そしてキャッシュフロー欄を確認する。
で、それを行った後は有価証券報告書も読んで、ここ数年間のキャッシュフローや業績も確認する。
ここまできっちりやる事、この重要性を痛感しました。

《業績の推移のみを見ず、キャッシュフローで現金の流れも確認する》これを怠らなければ、倒産リスクのある銘柄はほとんど弾くことができるはずですからね。

2.投資は自己責任

これは投資の鉄則です。いくら他の投資家が推奨しようと買うのは自分自身、その時点で責任はすべて自分にあります。
買い煽りをされたとかそんなのは通用しません。

【当サイトでは投資情報を掲載しておりますが、実際の投資行動にあたってはご自身の判断にて行ってください。当サイトでは投資結果についての責任は負いかねますのであらかじめご了承ください。】 そういう事です。

3.パクリ投資と分析

スカイマークは有名な個人投資家さんの推奨があったり、こんなところでも推奨されていたりするなど、かなり人気のあった銘柄です。
故に、衝撃も大きかったのでしょう。

ただ、推奨を鵜呑みにせず自分で分析を行っていれば財務の脆さやキャッシュフローの異常などのリスク要因に気付けたはずです。
それに気づいた上で投資を行っていたのならそれは自分の納得の上でやったので納得はできるでしょうし、気付けなかったのなら……勉強不足なので自業自得でしょう。

こういう銘柄で損することに納得が出来ないんであれば、自分みたいに【人気の銘柄は無視をする】ぐらいしか対処法は無いですね。 (値上がりする銘柄を取りこぼすことが多くなりますけどね←)

4.リスクの取り方

今回のスカイマークは、「50%の確率で倒産するけど、50%の確率で5倍になる株だったのかもしれない」、自分がTwitterでフォローしている《ゆうゆーさん》はTwitterでそのように呟いておられました。
あぁ……なるほど、そういう考え方もあるなぁ……と、納得しました。

当たり前ですけど、投資家によってリスクの取り方が違うんですね。
《倒産リスクはあるけど数倍になる可能性のある銘柄を銘柄を保有する》《資金を目いっぱいつぎ込む》、色々とリスクの取り方があります。 (取引履歴を見ても分かるように、自分は後者です。)

問題は、いかにリスクを分散するかです。
《倒産リスクのある会社の株を持つのなら【銘柄を分散させて】リスクの低減を図るべき》ですし、《1つの銘柄に資金を目いっぱいつぎ込むのなら【徹底的にファンダメンタル分析を行い、倒産リスクの無い銘柄を選ぶことに注力して】リスクの低減を図るべき》です。

最悪なのは《倒産リスクのある銘柄に資金を目いっぱいつぎ込むこと》ですね。
失敗したら0円、最悪マイナスになる、とんでもない愚策です。
(逆に《徹底的にファンダメンタル分析を行い、倒産リスクの無い銘柄を選出し分散させる》のは最も賢明な資産運用法ですね。)

リスクの取り方に関してはまた別の機会に独立した記事を書こうかなぁ……と思います。

まとめ


スカイマークの破綻は大きな衝撃を与えましたが、学べることはたくさんありました。
この事例に立ち会った以上、この事例から学び、今後の投資に生かしていくことが重要だと思います。

今後は上記で挙げたキャッシュフローの重要性などに今一度注目し、もう一度、候補銘柄の分析等を行っていきたいと思います。
ちなみに、自分はキャッシュフローに関しては【一番売れてる株の雑誌ZAiが作った「株」入門 上級編】で勉強しました。
分かりやすい書籍ですので、もしキャッシュフローに関してざっくりと勉強したいという方がいたら、オススメな書籍です。

以上、スカイマーク破綻について思ったことでした。
ここまでお読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

 - 失敗から学ぶ

  関連記事

損失
帝国繊維での失敗から学ぶ

「失敗から学ぶシリーズ」第2弾(田淵電機のミスは個別記事で上げていないので実質ミ …

no image
名村造船での失敗についての考察


Message

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*