ビジネスモデル分析
2015/04/04
自分は、銘柄分析をする際には、株価指標(PERなど)や財務指標(ROEなど)に関する定量分析を重視していて、定性的な側面の強い《ビジネスモデル分析》と《成長性分析》に関しては、少し蔑ろにしていた部分がありました。
(成長性に関しては定量的な部分もありますが、今まではざっくりと分析するだけでした。)
しかし、最近、ゆうゆー投資法 さんや、すぽさん投資ブログさん、エナフンさんの梨の木さん、などを読み出し(ないしは読み返し)たりしているうちに、レベルアップには、もっと企業の事業や成長性についても勉強しないといけないなと思い、最近はそっちの勉強に少し時間を割いています。
で、今回はその勉強したことについてをアウトプットする為に、こんな記事を書いてみました←
これから暫くは上記ブログやお気に入りブログで学んだことを基本に、ちょいちょい独自解釈を入れながらビジネスモデルの分析や成長性に関する分析についてを書いていきますので、もしよろしければご覧ください。
まずは、ビジネスモデル分析からです。
1.ビジネスモデル分析について
1-1.ビジネスモデル分析とは?
読んで字のごとく、ビジネスモデルという観点から企業を分析し評価する方法です。
企業の事業の展開の仕方や事業内容の如何から、投資先の企業の強みを知り、今後の展開を分析する、成長株投資をする際には重要となる分析ですね。
1-2.ビジネスモデルの種類と優位性
ビジネスモデルにはいくつかの種類があり、営業利益率の高い優秀な企業に関しては、次にあげるいずれかのビジネスモデル(経営戦略)を採っていることが多いようです。
1.ブルーオーシャン戦略
2.トップシェア戦略
3.ニッチ戦略
4.ドミナント戦略(特定地域独占型)
5.プラットフォーム戦略
次からは、この戦略について詳しく見ていきます。
1-2-1.ブルーオーシャン戦略
結構、有名な戦略の一つですね。
競争の激しい既存市場《レッド・オーシャン(赤い海、血で血を洗う競争の激しい領域)》を避け、競争のない未開拓市場《ブルー・オーシャン(青い海、競合相手のいない領域)》を切り開くという戦略になります。
このビジネスモデルを持つ企業は非常に強いです。
なんせ、ライバルとなる同業他社がいないんですからね。
ビジネスが当たったら、その企業は独り勝ちです。
しかも、そのビジネスが優秀だと確認した他者が隙間から入り込もうとしても、ノウハウが全て開拓した企業にある為、参入しようと思っても、中々、参入できないという状況を作り出すことができます。
ライバルが少なく、且つ、参入障壁が高く、且つ、拡大余地がかなり大きい、そんな企業はこれに当てはまりますね。
自分の保有銘柄にはこのようなビジネスモデルを持っている企業はありませんが、上場企業には、いくつかあります。
上場企業だと、ユーグレナ [2931]辺りが鉄板でしょうかね。
ただ、いくら優秀なビジネスだとは言っても、自分はこの企業には投資出来ないですね……
ビジネスモデルが良くても、PER714.5倍じゃ、自分の投資先としては向かないのです。
1-2-2.トップシェア戦略
これはそのまんまですね。
安い服だったらユニクロ、安い家具ならニトリ、車ならトヨタ、っていう感じで、その業界での知名度が抜群に高い企業達はこれに当てはまるんじゃないかなと思います。
ライバルが出てきても、圧倒的な知名度と、競争力の高さなどで、ライバルを圧倒し、その業界でナンバーワンになっている企業、そんな企業がこれに当てはまります。
自分の保有銘柄では
・住宅用シロアリ防除で業界首位のアサンテ(6073)。
・住宅・建築工事のクサビ式足場で業界首位のダイサン(4750)。
この2つがトップシェア型ですかね。
(めっちゃニッチな業界ですけどねw)
1-2-3.ニッチ戦略
これもそのまんまです。
ニッチな市場でトップシェアを握ってる企業だったり、既にある市場の中で独自性を出して儲けを出している企業だったりがこれに当たります。
自分の保有銘柄では
・ニッチなシロアリ防除業界で儲けるアサンテ(6073)。
・ニッチなクサビ式足場で儲けるダイサン(4750)
・ニッチな建設業向け土木積算システムで儲けるビーイング(4734)。
辺りでしょうかね。
保有銘柄はニッチなことをやってる企業が多いですね(
1-2-4.ドミナント戦略(特定地域独占型)
特定地域内に集中した店舗展開を行うことで、その地域内の限界出店数を全て自社だけで支配してしまい競合他社の参入を阻む戦略です。
特定地域でのトップシェアを握り、その地域での売り上げを独占せんとする戦略を採っている企業はこれに当たります。
小売業でこの戦略を採る会社は多く、南関東1都3県を地盤とするイトーヨーカ堂、関西2府4県を地盤とするイズミヤ、滋賀県を地盤とする平和堂、といった感じで、その地域で「スーパーと言えば?」と聞くと、名前が挙がりそうな企業がこれですね。
(ちなみに、自分は岐阜在住ですが割とよく平和堂に買い物に行きます←)
保有銘柄だと
静岡地盤のアルバイトタイムス(2341)。
が近いような気もしますが、ちょっと違うような気もします←
1-2-5.プラットフォーム戦略
最終製品やサービスを提供するのではなく、他社がそれを利用して製品製造やサービス提供を行えるような「プラットフォーム=土台」を創りだし、それを補完する製品やサービスを構築し、収益を上げるという戦略です。
その創り出したプラットフォームに参加者が増えれば増えるほど、企業の収益も増加し、最終的には他の追随を許さないビジネスとなる、そういった流れになることがこのビジネスモデルの勝ちパターンです。
上場企業だと
楽天市場というプラットフォームに参加者を集め収益を上げた楽天。
ヤフオクというプラットフォームに参加者を集め収益を上げたヤフー。
辺りがこれですね。
自分の保有銘柄だと
求人情報サイト『JOB(ジョブ)』に参加者を集めようとしているアルバイトタイムス(2341)。
がこれですかね。
1-2-6.各ビジネスモデルと優位性
自分個人の考える優位性としては
1.ブルーオーシャン戦略(ライバルなし・高収益・拡大余地◎)
2.トップシェア戦略(ライバルは寄せ付けない・競争力◎)
3.プラットフォーム戦略(ライバルは寄せ付けない・高収益)
4.ドミナント戦略(ライバルとは戦わない・ライバルのいない所に事業を展開させていく)
4.ニッチ戦略(ライバルとは戦わない・隙間を狙って収益を上げていく)
こんな感じですね。
ライバルがいない、若しくは、ライバルに大きく差をつけてトップシェアを握っている、そんな企業が魅力的です。
1-3.ビジネスモデルが良くても投資先にはならない企業
上記のビジネスモデルに当てはまり、めちゃくちゃ優秀に見える企業であっても、投資先にならない企業は多数存在します。
具体例としてはもう上の方で出ているのですが、ユーグレナのような超々々割高になっている株などですね。
いくら、ビジネスモデルが優秀とはいっても、ある程度、適正な株価で収まっていないと、リターンよりリスクの方が大きくなります。
ビジネスモデルが優秀であっても、PERが20倍を大きく超える株には、注意をしないといけません。
あと、ビジネスモデルが良くても、収益が上がっていない企業などもNGです。
ビジネスが良くても収益が上がらないのなら、本末転倒ですからね。
1-4.まとめ
・ビジネスモデル分析とは、企業の事業の展開の仕方や事業内容の如何から、投資先の企業の強みを知り、今後の展開を分析する手法である。
・ブルーオーシャン戦略、トップシェア戦略、プラットフォーム戦略を採っている企業は特に強い。
・いくらビジネスモデルが良くても、割高だったり、収益が上がっていなかったら、投資対象にはなり得ない。
以上、ビジネスモデル分析についてでした。
ここまでお読みいただきありがとうございましたm(_ _)m
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