オタク系高卒サラリーマンが株でブルーカラー脱出を目指す!

オタク系高卒サラリーマンがバリュー投資で資産運用して、30歳までにブルーカラーからの脱出を目指す!! ジョン・ネフ、ベンジャミン・グレアムに倣った資産バリュー投資・収益バリュー投資を軸にして、割安に放置されている株を狙っていきます。

*

バリュー投資の考え方について

      2015/07/19

書籍
どうもこんばんは、Visionです。
今回は前回の記事の続きという事で、《バリュー投資の考え方について》を書いていこうかと思います。

↓ちなみに前回の記事はこちらです。
株式投資(バリュー投資)を始めるにあたっての勉強方法について

では、早速行ってみましょう。

まずは、簡単なおさらい

前回の記事でも書いたように、バリュー投資は主に
・資産価値と市場価格(株価)の乖離に目を付ける資産バリュー投資
・収益価値と市場価格(株価)の乖離に目を付ける収益バリュー投資
の2種類があります。

前回のイメージ図で説明すると
バリュー投資一番左が資産バリュー投資、真ん中が収益バリュー投資ですね。
(で、一番右は最近、成長のバリュー投資と呼ばれる事も多い、《グロース株(成長株)投資》ですね。)

図のように、市場での価格が資産価値、なしいは収益価値から見て割安であると判断できるときに購入するのがバリュー投資で、価値以上の価格を出して株を買う事は投資(堅実な資産運用)では無く投機(ギャンブル)である、という考え方をします。

バリュー投資全般における考え方

一番重要な要素《安全域》の考え方について

バリュー投資において一番重要なのは《安全域》の考え方です。

安全域とは簡単に言うと、市場価格(株価)と実質価値との乖離(ギャップの事です)。
イメージ的には以下のような感じです。
安全域上の図からも分かるように、安全域とは市場価値と実質価値の乖離の事です。
故に、市場価値と実質価値の乖離が大きい銘柄=安全域の大きい銘柄という事になり、安全域と大きい銘柄は《割安度の大きい銘柄》でもあるという事になります。
ここがバリュー投資の肝なんですね。

割安な銘柄は安全域が大きい為に、値下がりするリスクが低く、且つ、安全域が大きい=上昇余地も大きいという事である為、ひとたび注目されればその大きな上昇余地のおかげで大きな利益を得られる可能性もあるという訳です。

このようにバリュー投資は、攻撃面と守備面の両面において非常に優れた戦略といえます。

で、この戦略の要である実質価値を求める際に、「資産に基づいた価値を使うか?」「収益に基づいた価値を使うか?」「あるいはそれ以外を使うか?」というのが、それぞれの投資手法の違いなんですね。

 意識しておきたい財務健全性

バリュー投資を行うにあたって、安全域の他に注意をしておきたいのが財務健全性です。
バリュー投資は場合によっては長い期間同じ銘柄を持ち続ける必要があるので、財務が健全でない銘柄(即ち、借金が多い銘柄)はいけないという訳です。
割安性を解消する前に借金のせいで会社の経営が傾いたりしたら元も子もないですからね。

さて、ではここからは財務の健全性を計る上でどういった指標を使えばいいかについてを解説していきます。

1.自己資本比率

自己資本比率とは、総資産に対する自己資本の割合の事を言います。

総資産とは、その名の通り会社の持っている資産の合計であり、現金やら証券・はたまた建物から土地まで、ありとあらゆる資産の合計の事です。
自己資本とは、総資産の内「借金をせずに賄う事が出来たお金の総額」の事です。

……分かりずらいですね。

ということで、毎度おなじみの図のコーナーです。

blog_import_54561eefe56fa

資産(総資産)は、負債と資本(自己資本)の合計。
資本(自己資本)は、総資産(資産)の中から負債を除いたもの、ですね。

人に例えると……
総資産 = 自分の持っている全ての物の合計額
自己資本 = 総資産の内、自分が実際に使用した資金額
負債 = ローンの総額
という感じですね。

実際に例を出しましょう。
自己資本1000万円を持っているAさんが1000万円を頭金に住宅ローンで2000万円借りて、3000万円の家を買ったと仮定します。
この場合、Aさんは3000万円の家を保有しているので、総資産は3000万円となります。
その3000万円の内、2000万円は住宅ローン……つまり借金なので2000万円が負債となります。
で、総資産3000万円の内2000万円は借金なので、1000万円は純粋な自分の持ち物、すなわち自己資本となるわけです。

企業もこのAさんと同じで、企業の総資産は借金以外で賄った《自己資本》分と、借金で賄った《負債》分に分けることができるわけですね。
これらの数値は、企業の決算書の一部分である《貸借対照表》を読み、その表から《総資産》と《自己資本》の数値を拾うことで確認ができます。

自己資本比率は高ければ高いほど良いのですが、一般的には50~60%以上(総資産のうち自分で調達した分が半分以上である状態)が望ましいと言われています。

【計算式】
 自己資本比率(%) = 自己資本 / 総資産

2.流動比率

流動比率とは、流動資産に対する流動負債の割合の事を言います。
流動資産とは、総資産の内1年以内に現金化できる資産の事で、流動負債とは、負債の内1年以内に返済をしなくてはいけない負債のことです。

流動比率は1年間に入ってくるお金に対して1年間に出ていくお金の割合を表す指標であり、短期的な資金繰りから財務の健全性を計る指標といえます。

この流動資産・流動負債というのも、前述の《貸借対照表》に記載されているので、そこから拾ってくることで計算が出来るようになります。

流動比率も高ければ高いほど良いのですが、一般的には200%以上(流動資産が流動負債の倍以上ある状態)が望ましいと言われています。

【計算式】
流動比率(%) = 流動資産 / 流動負債

3.D/Eレシオ

有利子負債額に対する自己資本の割合のことをD/Eレシオと言います。
有利子負債というのは、負債の内、利子を付けて返さなくてはいけない借金の事です。

具体的には、貸借対照表の負債欄に記載されているもののうちの【短期借入金、一年以内返済長期借入金、社債、コマーシャル・ペーパー、長期借入金など】を有利子負債と呼びます。

【計算式】
D/Eレシオ = 有利子負債総額 / 自己資本

なお、D/Eレシオは目安というのは無く低ければ低いほどいいです。
D/Eレシオが低い=分子の有利子負債額が分母の自己資本と比較して少ない、ということですから当たり前ですね。
個人的には、D/Eレシオが0.4~0.5未満の銘柄を投資対象としています。

財務健全性についてのまとめ

・自己資本比率は50~60%以上
・流動比率は200%以上
・D/Eレシオは0.4~0.5未満

以上の条件を満たす銘柄が財務健全であると言える。
(ただし、この基準が絶対では無く、他の面が魅力な場合は少し甘めに見ても良い。 例えば、自己資本が45%とか流動比率が150%とかD/Eレシオが0.55程度でも、圧倒的な割安性がある場合にはOKとするなど。)

なお、これら指標に関してはスクリーニングで簡単にはじき出すことも出来ますので、普段はそちらを使えば問題ないです。
ただ、今回は指標の意味などについてを解説したかったため、こういった形で取り上げさせていただきました。

……どうしましょう

さて、これでとりあえずバリュー投資全般において特に意識しておきたい2つの点については説明が終わりました。
……ここからどうしましょうね(

本来なら、ここから各投資手法の解説と各々の勉強方法についてを書いて行くべきなんでしょうが、前のおさらいと導入だけでかなりの文字数になっているこのページに、さらに各投資手法の解説とかをブッコんだら……考えただけでも恐ろしい長さになります。

というか、各投資手法の解説の前に、まずは割安さを計る為の指標の解説も入れる必要があるので、その解説が終わらないことには各投資手法の解説までたどり着けないような……←

……う~ん、申し訳ないですが今回はここまでとして、次回にとりあえずバリュー投資をする際に役に立つ指標を紹介する。
で、それ以降に各投資手法を掘り下げていく……という形を取らせて頂きたいと思います。

イメージとしては

1.株式投資(バリュー投資)を始めるにあたっての勉強方法について
2.バリュー投資の考え方について ←イマココ
3.バリュー投資をする際に役に立つ指標について
4.資産バリュー投資について
5.収益バリュー投資について
6.各投資法の勉強方法について
7.以降、貸借対照表の読み方とか決算書の読み方など、色々と続く……

という感じでしょうか……。
……先は長いね、うん。

とりあえず、次の記事で割安性を計る指標の紹介を行い、次の記事が終わったころには実際にバリュー投資が出来るような状態に出来れば……と思っておりますので、お付き合い頂けますと幸いです(

以上、バリュー投資の考え方についてでした。
ここまでお読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

P.S.

記事を書くのにかなり時間が掛かって0時を回ってしまいました。
予定通り(7/1)に上げられず申し訳ありませんでした。

 - 投資コラム

  関連記事

Comment

  1. ふぁん より:

    次の記事たのしみにしてます

  2. あゆかT より:

    こんにちは(^^)
    ありがとうございます!!
    とても分かりやすいです!!
    財務健全性のはかり方などとても勉強になります。
    実質価格は手法によって変わるんですね。
    算出するのはとても難しそうです(汗)

    質問なのですが
    Visionさんは、投資をはじめるなら最低でもこれぐらいの資金がないと始められない
    という額はどのくらいだと考えますか?
    今投資に回せる資金は100万ちょっとくらいなのですが、やはりVisionさんが始めたように250万くらいは必要でしょうか?

  3. Vision Vision より:

    >>ふぁんさん

    ありがとうございます~
    あまり早くは更新できませんが、気長に待っていただけると幸いですm(_ _)m

  4. Vision Vision より:

    >>あゆかTさん

    こんばんは~。
    投資を始める際の最低限の金額は個人の自由なので何とも言えませんが、個人的には100万円あれば十分なんじゃないかと思っています。

    実際、自分も一番最初の事(ブログを始める前)は60万円で投資を開始したんですよ。
    (その後、1カ月もしないうちに資金を追加して早々に200万超になりましたがw)

    なので、開始時点の金額は少なくても良いと思います。
    それこそ、100万円あるのなら最初は40~50万で始めるぐらいでいいかもですね。
    で、慣れてきてから徐々に資金を追加していく、そういう感じでいいんじゃないかな……と。

    ただ、やっぱり元本が少ないとそれなりのリターンしか産めないので、ある程度のリターンを望むのなら、毎月・毎年、コツコツと余剰資金を投資に投入していく事が重要ですね~

  5. より:

    とても勉強になりました。
    次回以降も楽しみにしています!

    私が間違っていたら申し訳ないのですが、
    自己資本比率の算出式で、
    分子と分母が逆なような気がします…

  6. Vision Vision より:

    >>霞さん

    コメントありがとうございます~
    更新がかなり遅くて申し訳ないですが、気長に待っていただけると嬉しいです。

    そして、ご指摘ありがとうございますm(_ _)m
    すいません、普通に間違えてました((
    これじゃあ計算結果が100%超えちゃいますね←

    該当部分は修正させて頂きました。
    これからもどうぞよろしくお願い致しますm(_ _)m

Vision にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*