【銘柄分析】アサンテ(6073)
2014/11/09
以前の分析記事の内容【アサンテに集中投資している理由】がだいぶ古くなり、いまでは通用しなくなってきている点がいくつかありましたので、改めてアサンテ(6073)についての分析を書いていこうかと思います。
まず、アサンテの事業についての簡単な説明から。
= 基礎情報 =
アサンテの行っている事業は大きく分けて2つあります。
一つがHA(ハウスアメニティー)事業と呼ばれるもの。
もう一つがTS(トータルサニテーション)事業と呼ばれるものです。
このうち前者のHA事業がアサンテの売り上げの98.3%を占めておりますので、アサンテの主力事業はHA事業といってよいでしょう。
(HA事業は「総合ハウスメンテナンスサービス」を提供する事業の事を指しています。)
= 事業セグメント =
アサンテの事業セグメントについては以下の通りです。
HA事業【98.3%】
┗シロアリ防除【43.0%】
┗基礎補修・家屋補強(地震対策)【28.3%】
┗床下等換気システム(湿気対策)【23.6%】
┗その他HA事業【3.4%】
TA事業【1.7%】
HA事業の中でも、特にシロアリ防除のウエイトが大きくなっており、売り上げの43%を占めています。
また、シロアリ防除・湿気対策等のウエイトが大きいことから、アサンテは木造住宅のメンテナンスを主力事業にしていることが分かります。
なお、シロアリ防除に関してはアサンテが市場のトップシェアを握っておりますので、その点に関しては競争力が強いと言えますね。
= 今後の展望 =
アサンテは農協・生協との業務提携を行っており、且つ、最近になって東証1部に昇格を発表していますので、こういった事業を行う企業には必要不可欠な【信頼】という点に関して大きな強みを持っているといえます。
また、営業エリアの拡大余地がある点も魅力です。
現在のアサンテの営業エリアは北が宮城・山形、南が和歌山までとなっており、主に西日本への拡大余地が大きいので、そこに進出できれば大きく業績を伸ばすことは可能かと思います。
(西には同業他社のサニックスがいますが・・・w)
さて、定性分析は苦手なので、この辺で切り上げます←
【2014/6/10追記】
定性分析に関しては相互リンクさせて頂いているゆうゆーさんが非常に参考になる記事を書かれていますので紹介させて頂きます。
銘柄分析[6073 アサンテ](ゆうゆー投資法)
成長ストーリー、事業の優位性、景気悪化に対する耐性・・・等々、自分とは異なった視点から深く分析されています。
アサンテについて詳しく知りたい方はご一読することをお勧めします。
続いては、定量分析を行っていきましょう。
(数値は2014/6/8時点での数値です。)
アサンテ(6073)
= 基本情報 =
◆ 上場市場 / 東証1部
◆ 業種 / サービス業
◆ 株価 / 1212円
= 株価指標 =
◆ EPS
┗実績EPS / 114.26円
┗予想EPS / 133.56円
◆ PER
┗実績PER / 10.61倍
┗予想PER / 9.07倍
◆ 株式益回り / 9.34%
◆ PBR / 1.81倍
◆ EV/EBITDA倍率 / 4.12倍
◆ PCFR / 9.89倍
◆ 配当利回り / 2.06%
◆ 予想配当利回り / 2.64%
◆ 配当性向(実績) / 21.88%
◆ 配当性向(予想) / 25.47%
= 財務指標 =
◆ ROE / 16.90%
┗売上高純利益率 / 10.66%
┗総資産回転率 / 1.08回
┗財務レバレッジ / 1.47倍
◆ ROA / 11.48%
◆ ROIC / 16.38%
◆ 自己資本比率 / 67.91%
◆ 有利子負債自己資本比率 / 14.62%
◆ 流動比率 / 281.39%
【ポジティブ要素を赤色、ネガティブ要素を青色、どっちでもないものは緑色、で表示しています。】
【なお、色々な指標を用いていますが、ほとんどの指標はこのブログ内に説明文がありますので、ブログ内検索で指標名を検索して頂ければ説明が出てくるかと思います。】
え~っと、まずは株価指標についてですが・・・
赤色と緑色が半々ぐらいですね(
まぁしかし・・・背景が白に文字が緑だと、全く目立ちませんね←(まぁ、目立つ必要はないからいいか・・・)
【追記:やっぱり気になったので背景色等を変えて見やすくしてみました←】
まずは割安さを測る指標についてですが、予想PER・実績PER・株式益回り・PCFR・EV/EBITDA倍率、については同業他社に比べて優秀と判断しました。
・・・同業他社(シロアリ駆除を行っている上場企業)が他にサニックス(4651)とNITTOH(1738)ぐらいしかなかったので、その銘柄の平均値を取って、それより高いか低いかを見ただけですけどねw
まぁしかし、同業種平均・同市場平均と比べても優秀と言える数値ですので、収益から見た割安さに関しては優秀だといっても良いでしょう。
PBR・配当利回りに関しては可も不可もなくってところですね。
割安感・底堅さに関しては中々優秀であると評価します。
さて、それよりも重要なのが経営効率面を評価する指標です。
ROEが16.90%、ROAが11.48%、ROICが16.38%、かなり優秀ですね。
同業他社と言わず、同業種平均・同市場平均、の数値と比較しても優秀な部類です。
また、ROEを構成する要素の位置の一つである売上高純利益率が10.66%とかなり高い点も素晴らしいです。
上記の事から、経営効率面ではかなり優秀と言えます。
続いては、財務健全性についてですが、これも優秀ですね。
自己資本が高く、有利子負債が少なく、流動資産が多い。
財務健全性もかなり優秀と評価できます。
総合的に評価すれば
割安感 ★★★★(中々割安)
将来性 ★★★★★(拡大余地が大きい)
経営力 ★★★★★(高収益)
健全性 ★★★★★(超財務健全)
意外性 ★★★★(短期トレーダーが大好きな、ロボットの開発とかをしているらしいので・・・w詳しくはこちら)
総合力 ★★★★★
という感じですね。
割安感は昨日分析したMinoriソリューションズより劣りますが、それを補って余りある将来性・経営力がありますので、こちらもゆったりとホールドしていきたいと思います。
以上、アサンテについての再分析でした。
ここまでお読みいただきありがとうございましたm(_ _)m